「家族ノカタチ」は今年1月中旬から10回にわたって放映された。ホームドラマとしてはひさびさのヒットで多くの視聴者の心を掴んだ。繰り返してみたいという視聴者の声に押されてこの10日にDVD、ブルーレイ化されて市場に出てくる。私自身も胸が熱くなり番組ホームページに投稿(内容は下記に掲載)したほどだ。家族全員で安心して楽しめる良い作品、見ていない方には是非お勧めしたい。
☆彡 投稿内容
上野樹里さんの演技力、意気込みの凄さ!
日曜の夜、チャンネルをさわっていると新番組「家族ノカタチ」が目に飛び込んできた。画面は大介が新居に引っ越してきたところ、例のガードル落下騒動、またドタバタ番組かなと思いきや、気がつけば番組に引き込まれていた。「テレビドラマでは初めてみるSMAPの香取慎吾くん、演技力ではどのくらいなのかな?」「上野樹里さんは、“のだめカンタービレ”以後の久々の画面、どのように変わったかな?」という関心が私にあった。
番組では大介の役柄をこなそうとする慎吾くんの精一杯な姿をみた。一方樹里さんは“のだめカンタービレ”のときは、番組を見る機会が少なかったのか強い印象はなかった。ところがこの「家族ノカタチ」ではどうだろう。回を重ねる毎に輝いていくものがあった。特に第9話、第10話は最たるものであった。彼女の目の動き、声質・抑揚、顔の表情、手のしぐさ、振る舞い方、その全てがドラマを見ているというよりリアリティそのものに近く、セリフをかなり読み込みいいカタチにしようとする彼女の演技力、意気込みの凄さを感じた。
“マンション前の土手”(第9話)、“お通夜での祭壇の前で並んで座って”(第10話)での大介と葉菜子のやり取り、あいづち、間の取り方、そして微細な表情は特に印象に残った。極めつけは亡き父親陽三(西田敏行)の出棺を前にした喪主大介の挨拶が愛の告白へと発展。とかく形式的になりがちな葬儀に一石を投じてくれたようだ。また、そこでの大介と参列者との応酬、そこにタイミングよく合いの手を入れるなどしてまとめていく脚本家の力量も感じた。
葉菜子演じる樹里さんの「なんでこんなときに、エッ、このタイミング?!」というセリフの言い回し、表情。大介がプロポーズする中での結婚を躊躇するような発言に、ゆれる葉菜子役樹里さんの演技、そして、慌てて本題の戻そうとする大介役慎吾くんの演技。二人とも実にはまり役であった。
最終回が終わった後もときどきビデオを見返し余韻にひたっています。演技力もないのに美人女優を起用して視聴率を上げようとするが思い通りの結果がでない昨今、今回の樹里さんをみて息の長い女優になっていかれることを期待したいです。
こんないい作品を作りあげられた出演者、スタッフのみなさんに感謝します。ありがとうございました。